JR西日本の冷房化は当初は国鉄時代を踏襲したAU75形集中式冷房装置で行われていたが、1988年よりコスト削減と工期短縮を目的に車体にかかる重量分散とダクト設置が不要になるWAU102形分散式を1両あたり3基搭載する方法に改められた。

冷房電源は通常のモハ102形へのMG増強ではなく1編成辺りクハ103形1両(大阪環状線のみ両端のクハ103形)に冷房用静止型インバータ(SIV)搭載で対応している。

WAU102形は会社ごとによる形状の違いも認められており、東芝製と三菱電機製では外部ルーパーの形状等に差異があるが、性能的には大差がないので混結した車両もある。

WAU102形搭載車は広範囲に配置されていたが、AU75形と比べると冷房能力が不足するため、関西地区では優先的に廃車が進められている。2007年7月に日根野に配置された羽衣線予備編成4両1編成をもって近畿圏から消滅し、廃車発生品のWAU102形やSIVは一部が105系の体質改善工事に転用された。

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